★転職成功プログラム

2023年6月18日

最後に、私の数多い転職活動の中で、その後の転職の考え方、方針を変える大きなきっかけとなった出来事をご紹介します。

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転職時代のエピソード

今まで若いころから何度も転職をし、自分で言うのもなんですが転職慣れ、面接慣れしていた自分がいました。
そうして、面接慣れしてくると、退職理由も、常にポジティブな理由をストーリー化して、それでも結構若い頃はいい打率で面接を勝ち上がっていくことが多かった記憶がありました。
ただ、それは相手からすると、「多少違和感があっても、まあ若いし、のりしろ重視で採用するか」ということだったのだと思います。転職を重ねていくうちにこのやり方では太刀打ちできなくなってきて、打率も下がってきてしまいました。

30歳になるころ、また転職市場に戻ってきた私は、その頃は一人暮らしでしたが、生活費やらなんやらで借金も抱えたりしていて、明日以降の仕事も収入も当てがなく、面接もそもそも書類を通らないことも増えてきて自信がなくなっていた時期がありました。

ですが、なんとかポジティブ思考を前面に打ち出し、今までやってきたことはすべて無駄じゃなかったんだ、と思い込むようにして転職活動をしていました。
下記は、その頃の強烈に記憶に残っていた面接での出来事をエッセイにしたものの一部を抜粋したものです。


「私ができることに興味を持ってくれて、わたしという人材を欲しいと思ってくれる会社が、必ずある。今日の会社がだめでもそことは縁がなかっただけ、世の中にはたくさんの会社があるのだからもっと多くの会社と出会わないと道は開けない!」と強く自分に念じて転職活動を戦っていた。「自分で、自分を諦めない」事が非常に大切だと思っていました。

家族や周りからいくら諭されたり、諦めるようなことを言われても、自分自身について、今までやってきたことや自分の能力まで自信を無くしては、これからの転職活動や人生を戦っていくことは出来ないとの思いで大量の応募書類を作成して送っていました。もしこの時、「どうせ自分なんか、どこにも良いところには就職できないんだ」、と「自分の力や可能性を信じない」ようになってしまっていたら、おそらく人生は大きく変わっていたことと思います。

この頃、転職活動の中で面接したある大きな会社の管理職の人に言われた言葉がこの頃の私を変えて、その後の人生にも影響を与えてくれた出来事がありました。
ある大手企業の二次面接か三次面接で、私も意気揚々と自信を漲らせて面接に臨んだ記憶があります。
その時の高齢の面接官の方は、私が今まで転職や起業しては辞めたりしてきた半生について、ポジティブで耳障りの良い言葉で説明していたことに対して、黙って辛抱強くきいてくれました。
そして、最後に、静かに、そして腹にずしりとくる声色で

・そんな話は嘘くさいよね

と言いました。

それまで、自分はポジティブに生きてきた、今までの失敗もプラスにしていくんだ、と考え、思い込もうとして生きてきた。
しかし、面接の場で、スバリと、今までの自分の生き方は「失敗」だった、と突きつけられた気がしました。

焦った。

唐突に思わぬ角度から心臓を抉られた気がした。

その面接ではその後、私はしどろもどろに言い訳や屁理屈をしながら回答し、なんとかこの人の言うことに対して反論しよう、そしてこの会社に合格したい、と戦いました。

しかし、この方は、単に私の話を聞いて、心で不合格にして面接を早めに切り上げれば良かったのに、この時、しつこく食い下がろうとした私に対して、時間を割いて真摯に対峙して応対をしてくれました。
もっと失敗も含めた本当のことを言ったほうが良い、と教えてくれました。

面接が終わりその会社を出たときに、私は泣いていた。
涙が目から溢れていた。
当然、面接の途中から、私には結果はわかっていました。
案の定、この面接は不合格でした。後日不採用通知が届きました。

この涙は、この会社に落ちたと思った「悔し涙」でも、
はたまた、自分の言葉を信じなかった面接官の方への恨みの涙でもありませんでした。

今までの自分のやり方が、間違っていたこと、
それを指摘されて、とてつもないショックもあり、
また、今のままではだめだということを改めて思い知らされもし、
頭が混乱と後悔と、ぐちゃぐちゃになって涙が出てきたという感じでした。

この出来事から学んだこと、
「過去の自分にしっかりと向き合い、失敗も含めて咀嚼して吸収し、受け入れること。そしてそのうえで、本当の自分とはなんなのかを把握し、面接でも正々堂々と、きれいごとばかりではないありのままの自分を、自分の言葉で伝えていくこと」
このことを教えてくださったその時の面接官の年配の方には、今でも感謝の気持ちでいっぱいです。
この、「過去の自分を、悪かったことも含めて、ありのままを受け入れる」という体験は、自分のできていないことをしっかりと把握するという作業で、とても苦しいものでしたが、でもこの経験がなければ、その先成長はできなかったと強く確信しています。

このことがあって以降、自分の転職に対するスタンス大きく変わりました。
自分の良いところも、そして悪いところも含めた「自己分析」をすることで、真の自分の強みと弱みを把握することがとても大切だということです。

その後、この時の転職はうまくいき、医療系のベンチャーに入社するに至りました。またそのあと、自身の病気などもあったりもろもろで転職を何回かしてきましたが、その後もこの方のおかげで無事転職を成功させることができました。

この転職成功プログラムはこのような経験も踏まえ、リアルな生の経験、その結果、実績なども踏まえて作成しています。

 

皆さんの転職が成功することを心よりお祈り申し上げます!